お知らせ

お知らせ

2019.05.27

忘れられない看護エピソード

ダミー画像

先日、日本看護協会は、第9回「忘れられない看護エピソード」表彰式を開催しました。弊社の医心館で働く2名の社員も応募しました。その作品をご紹介します。

看取りの機会が多い医心館では、社員一同がこころをひとつにして入居者の方々と向かい合っています。私たちアンビスは、人をつないで、まちの医療を支える「医心館」を通じて貢献してまいります。

第 9 回「忘れられない看護エピソード」:https://bit.ly/2HxtWjS

 

ケアマネから見た看護

勤務先:医心館 横浜都筑

 

私がケアマネとして働いている住宅型有料老人ホームの入居者は、末期癌の方を中心に病状の重い方が多いです。病院を退院後、自宅での生活が困難で、かつ、看取り対応もできるような、医療体制の整った環境でのケアを必要とされている方が多くいらっしゃいます。

 

入居者ご本人もそのご家族も、入所時から「死」と向き合わざるを得ない状況です。当然かもしれませんが、死への向き合い方は千差万別です。

 

あくまでも最期まで治療を望まれる方、ご家族の行事など特定の予定日まで何としても生きたい方、積極的な治療はせず自然に任せたい方、余命の長さによって希望を変えたい方など様々です。

一度方針を決められたとしても、何度もその方針が変わる方やご家族も多くいらっしゃいます。病状・身体的な症状の変化と同時に、心の揺れ動きがあることを日々、ヒシヒシと感じています。

 

お看取り時の看護は治療よりも緩和を目的として行われ、ご本人やご家族のご希望を細かく確認しながら、刻々と変化していく病状やお気持ちの揺れ動きに寄り添っていきます。

ケアマネの私をはじめ看護師・介護士などスタッフは、「ご本人はどのような最期を迎えたいのか、迎えらえるのが望ましいのか」を、試行錯誤しながら最善と思われるケアを提供しています。

 

死の最終的な受容はご本人がするしかありません。しかし、その旅路の過程にご家族やスタッフが精一杯寄り添うことで、周りの人々が受容の助けになれると感じています。

ご本人の身体とこころの両方に、人生に寄り添うことが「看護」なのかもしれないなと思います。

 

最後まで自分らしく

勤務先:医心館 名張

 

私が住宅型有料老人ホームで働き始めて1年経った頃に入所された、Fさんという50代男性の方のお話です。

 

Fさんは会社員で車が大好き。休日はドライブを楽しむ生活をされていました。しかし、ある日を境に手足の動きが悪くなり、小さい段差でも躓くようになりました。病院で精査した結果、多系統萎縮症と診断されました。

 

Fさんは若いころから好き放題の生活をされていたようで、家族とは疎遠になっていました。しかし、家族の皆さんに病気のことを相談すると、80歳のお母様が「自分も足が悪くて大変だけど、Fも皆さんに助けてもらって穏やかな生活を送って欲しい」と涙を流して話されたのが印象に残っています。

 

Fさんは若く、考え方も価値観もしっかりしていましたが、自分で動くことはままならず、細かなところまでいろいろなこだわりを持っている、気難しい方でした。

どうすればFさんが満足できる看護や介護ケアを提供できるか。医心館スタッフで何度も何度も話し合いました。本人の願いを叶えるべく、主治医、看護・介護ケアマネ、家族が一丸となりました。

 

Fさんのこだわりは「食事を食べる」こと。嚥下状態が悪く肺炎のリスクが高いけれども、本人の望む食事を工夫して提供しました。

入所一年後のお誕生日には、「イチゴのホールケーキを食べたい」という希望があり、スタッフがプレゼントしました。美味しそうに召し上がったその光景をよく覚えています。

 

ほとんど会話ができなくなると、コミュニケーションをとるためにパソコンや文字盤を利用していました。指の振戦が強く、うまく意思伝達できなくなると表情が硬く険しくなります。さらに病状が進行し、軽い頷きや瞬きでしか意思疎通ができなくなっても、それでもスタッフはできる限りFさんが安楽な生活が送れるようにサポートしていました。

一覧へ戻る

直面する医療課題へ
仕組みのイノベーションによって

「志とビジョンある医療・介護で社会を元気に幸せに」

それが、私たちの使命です。

お問い合わせ